【2023年度版】オーストリアの学生ビザの準備・申請まとめ

学生ビザ

こんにちは!のこです。

私は2022年にオーストリア リンツへ移住しました。
今回はその経験をもとに、学生ビザ申請に必要なものから申請方法まですべてをご紹介します。

オーストリアに留学をしたいかたのお役に立てれば幸いです。
なお、本記事は2023年度の情報をもとに作成しています。

この記事でわかること
  • オーストリアの学生ビザについて
  • 準備するもの一覧
  • 申請方法
  • 申請後の流れ

学生ビザについて

現地の大学に入学し、学生の身分が得られる人が申請できるビザです。
ビザカードは滞在証明になるため、つねに携帯する必要があります。

対象: オーストリアの高等教育機関で学ぶことを認められた第三国の人
期間: 12か月間(これから記載するすべての要件を満たせば)
労働: 現地では週20時間まで可能

準備するもの一覧

太字の項目は必ず日本で用意しましょう!

日本語様式    ドイツ語
申請用紙原本Antragsformular
(アントラーグスフォーミュラー)
パスポートコピーReisepass(ライゼパス)
フライトチケットコピーFlugticket(フルグチケット)
日づけ入り顔写真原本Passbild(パスビルド)
入学許可書コピーAufnahmebestätigung
(アウフナーメべシュテイティゴンク)
資金証明コピー
賃貸契約書コピーMietvertrag(ミートフェアトラーク)
家賃証明コピー
健康保険コピーGesundheitskasse(ゲズントハイトカッセ)
戸籍抄本コピー
無犯罪証明書原本
住民登録書コピーAnmeldung(アンメルドゥング)
申請費用
(ローンや維持費など、定期的な
出費がある人は申告)
①申請用紙

必要事項を記入した申請用紙を提出します。

②パスポートのコピー

全ページのコピーが必要です。
渡航スタンプなどの記入のないページは必要ありません

パスポートの期限が残り少ない方は、あらかじめ日本で更新などをしてください。
(1年以内に失効する場合のみ更新可能)

③有効なフライトチケット

日本からオーストリアへの往路便を購入し、チケットのPDFなどを印刷します。
渡航日が決まっていないかたは、申請用としてキャンセル無料の便を取ります。

④顔写真

・カラー
・3.5×4.5cm
・6か月以内のもの
・日づけ入り

である必要があります。

現地の撮影機は地下鉄駅などにあります。私は硬貨で9€かかりました。

⑤入学許可書

合格した学校からAufnahmebestätigung(入学確認書)をもらってください。

自分から頼まないともらえないのでご注意を!

初回申請で不安だったので、わたしは学校のポータルで見られた
・学習シート(Studienblatt)
・研究確認書(Studienbestätigung)
も紙媒体に印刷して持って行きました。

申請の際はすべて受理されましたが、上記2つが必須だったのかはわかりません。

⑥資金証明

現地で不法に働いたり、犯罪などで利益を得るおそれをなくすため、1年間の生活に必要な資金を充分に証明する必要があります。
預貯金を申請するには、日本の銀行口座ではなく海外の口座に入れる必要があります。
申請時は、現地の職員が理解できるよう英語またはドイツ語で提出しましょう。
証明書類の例は以下のとおりです。

  • 申請者の生計手段(預貯金
  • 過去6か月間の銀行取引明細書
  • 両親から資金が出る場合、過去6か月間の両親の銀行口座の明細書や支払い証明書
2023年度の最低資金
  • 24歳までの学生:613.16ユーロ/月 → 7,358€/年(約103万円)
  • 24歳以上の学生:1,110.26ユーロ/月 → 13,323€/年(約187万円)
⑦賃貸契約書

オーストリアで3ヶ月以上滞在できる場所の証明をします。
先ほどの資金証明と照らし合わせて、自立して生活できそうか判断されます。
おもな賃貸契約書は以下のとおりです。

  • 賃貸契約書(Mietvertrag
  • 学生寮の契約書(Mietvertrag
  • ルームシェアなどで契約者が自分ではない場合の証明(Wohnrechtsvereinbarung

私は入居初日に寮長にMietvertragをもらいました

⑧家賃証明

家賃料の証明のため、実際に家賃を支払った際の書類を提出します。
振り込み用紙の控えや、口座の引き落としページで大丈夫です。

⑨戸籍抄本

戸籍抄本は自分の戸籍情報が記載された書類のことです。
書類は日本語で書いてあるため、そのままでは提出できません。
定められた形で戸籍抄本を提出するには、3つのステップを順にふむ必要があります。

1.市役所で取得

住民票がある市役所で戸籍抄本を取得します。
家族の情報まで記載される戸籍謄本でもかまいませんが、家族ビザの申請がない場合は戸籍抄本で大丈夫です。

2.アポスティーユ

つづいて、取得した戸籍抄本を外務省に送り、アポスティーユをつけてもらう必要があります。

アポスティーユとは、外務省から「この書類は正式だから外国に送っていいよ~」という許可をもらうことです

申請方法は、窓口提出郵送の2種類です。
いずれの場合も外務本省(東京)または大阪分室へ申請します。(住所はサイト内に有り)
手数料は無料です。
申請から手続き完了まで1週間はかかりますので、早めにすませましょう。

必要書類
  • 証明が必要な書類(発行日より3か月以内の原本)
  • 申請書(窓口にもあり)
  • 顔写真つき身分証明書(窓口申請のみ)
  • レターパックなど返送用封筒(申請者本人の住所要記入)*1
  • 委任状(代理人による申請のみ)*2

*1,2…詳しくは外務省公式サイト

3.ドイツ語翻訳

外務省にアポスティーユしてもらった戸籍抄本を、最後はドイツ語に翻訳してもらう必要があります。
書類が日本語のままでは現地職員が読み取れないためです。
翻訳はだれでも可能なわけではなく、「認証翻訳士」に連絡を取り、お金を払って翻訳してもらいます。
こちらも翻訳完了までに1~2週間かかりますので、早めに頼みましょう。
以上が、戸籍抄本の準備手続きです。

翻訳士は、ネットで検索するか、大使館に問い合わせてみてください。
翻訳にはけっこうお金がかかります…

⑩無犯罪証明書

無犯罪証明書とは、「過去に犯罪歴がない証」の書類です。
こちらも戸籍抄本と同じくアポスティーユが必要です。
この証明書は5言語で発行されるため、ドイツ語翻訳は必要ありません
住民票がある(または最後の住民登録があった)都道府県の警察署でおこないます。

戸籍抄本と無犯罪証明書はいっしょにアポスティーユすればいいですね

注意点
  • 指紋を取るので必ず本人が行く
  • 無料
  • 発給までに2週間~1か月かほどかる
  • 学生ビザ申請時は、3ヶ月以内に発給されたものを提出する必要がある
  • 封筒を開封せず(開封すると無効となるため)にアポスティーユの申請をする

必要書類は、各都道府県によって異なる場合がありますので地元の警察署サイトをご覧ください。
ひとまず警視庁(東京都)の無犯罪証明書にかんするサイトページを添付します。

⑪健康保険

オーストリアで生活するには、健康保険の加入が必須です。
学生を含む多くの市民が加入するのが「Österreichische Gesundheitskasse (ÖGK) 」という現地保険です。
こちらは現地でしか申請ができません。

また、オーストリアに入国してからÖGKの保険を申請・適用開始されるまでの期間も、なにかしらの保険に入っている必要があります。
それまでのあいだは旅行健康保険に加入しましょう。
・最低3万ユーロの費用
・COVID-19疾患の治療費
・回復費用および本国送還費用をカバーする
ものにかならず加入してください。

ÖGKについては以下にまとめています!

⑫住民登録書

現地で滞在する家や寮に入居してから3日以内に、住民登録Anmeldung)をする必要があります。
(申請書はこちら
各地域の市役所(Rathaus)で申請すればもらえますので、そのコピーをビザ申請の際に提出します。
リンツ市役所はこちらです。

⑬申請費用

2023年時点の申請費用は160€です。
念のため現金で用意しておきましょう。

  • 申請時に120€
  • 発行時に20€
  • 個人化手数料20€

私はなぜか180€払いました。現金のみと聞いていましたが、リンツはクレジットOKでした。

申請

必要書類をそろえたら、なるべく早く申請に行きます。
というのも、ビザなしで滞在できる期間には限りがあり、かつビザが通るまでにはかなりの時間を要するからです。

無犯罪証明書以外は、原本・コピーをどちらも必ず持っていきましょう。
無犯罪証明書は開封厳禁
準備物が不安な人は、大学からもらう書類はすべてコピーしておくといいです。

ビザの申請には予約が必要です。
(リンツ市役所の予約フォームはこちら
(ウィーンはどの地区に住んでいてもこちらで申請するようです)

リンツは、申請・受け取りともに同じ場所でした。
以下記事に場所や行き方をまとめています。

まとめ

学生ビザの初回申請は、用意するものがとても多く大変です。
また、いろいろな機関に頼んで発行してもらう書類もあるので、急ぎたくても時間がかかることがあります。
期限に余裕をもって、不備のないようにしっかり準備していきましょう。
それでは!

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学生ビザ
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コメント

  1. コメント失礼します。オーストリアで学生ビザを申請する予定なのですが、資金証明は日本の銀行の残高証明でなく、日本国外の銀行口座の証明でなければならないのでしょうか?もしご存じでしたらお教えいただければ幸いです。

    • えだまめ様

      コメント、誠にありがとうございます!
      しばらくサイトを開いておらず、ご連絡が遅くなってしまい申し訳ございません。
      すでに解決されていることかもしれませんがお返事いたします。

      残念ながら、ビザを申請するには、その国でも使用できる海外口座(日本国外)の開設が必要です。

      おすすめはN26かRevolutです!
      N26は開設時、現地の市民にならないと発行されない個人番号の入力が必須でしたので、現地に着いてから開設することになります。
      Revolutは日本滞在時でも開設できます。

      しかしながら、学生ビザでしたらどのみち現地でしか申請できないと思いますので(申請には現地でしか取得できない書類もあるため)、N26でもなんら不便はないとは思うのですが^^

      ご参考になりましたら幸いです。

  2. コメント失礼します。のこさんは”Residence Permit – Family Community”を申請されたという理解で合いますでしょうか。戸籍抄本は「Proof of family relationship」のことを指していると思いますが、私が申請予定の”Residence Permit – Student”には見当たらず、申請する種別によって異なるのかと思いまして・・。

    • どりーむ様

      コメント、誠にありがとうございます!
      御連絡に気がつくのが遅くなってしまい、申し訳ありません。
      すでに解決されていることかもしれませんが、お返事いたします。
      どりーむ様のおっしゃる内容を確認させていただくと、
      ”Residence Permit – Family Community”は「家族滞在ビザ」
      ”Residence Permit – Student”は「学生ビザ」
      のことですね。
      結論から申し上げますと、学生ビザに戸籍抄本の提出は必須です(アポスティーユ+公式の翻訳士によるドイツ語翻訳済みのもの)。

      どちらのサイトをご覧になっておられるかは分かりませんが、戸籍抄本は用意が完了するまでに長い時間がかかりますのでお早目のご用意をお勧めいたします。
      ご参考になりましたら幸いです。

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